x86アーキテクチャのBIOS

BIOS(Basic Input/Output System)とは、日本語で基本入出力システムとも呼ばれ、コンピュータに接続された基本的なディバイスの初期化と管理を行う小さなプログラムである。POST(Power On Self Test)と呼ばれる処理を実行し、ブートディバイスからブートローダを読み込む。

BIOSは、マザーボードに取り付けられたROMチップである。設定情報以外の基本的なプログラムは、製造時にROMに焼き付けられた状態で出荷される。(近年はアップデートが可能なものが主流である。)

処理の流れ

CPUが制御を受け取ると、BIOSへ制御が移り、POSTと呼ばれる処理を実行する。
POSTは、ビデオ(ディスプレイ出力)チェック、BIOS情報出力、メモリチェックを行う一連の処理である。

ビデオのチェックは優先して行われる。なぜなら、出力が無ければこの後BIOSで行われる様々なチェック処理の進捗をユーザへ伝える術が存在しないからである。BIOSはメモリ上を精査し、ビデオの出力用アダプタを発見する。

この処理の後、BIOSは自身の情報を出力し、メモリのチェックを行う。
コンピュータの起動直後にディスプレイにメモリのカウンタが増える様子が映し出されるが、これはこの処理を表示したものである。
(※メーカ製PCではこれを隠すことが多い。)

メモリチェックでは、同時にメモリの初期化も行っている。
ウォームスタートの場合はメモリ上に実行中のシステムが存在するため、初期化が行えない。そのため、これを判断するためのフラグを持っており、ウォームスタートによる起動であると判断できた場合、メモリチェックはパスされる。

基本的な初期化・チェック作業が一通り完了した後、BIOSは後述するMBR上の情報を参照してOSの起動に必要となる「ブートローダ」を探す。

MBR(マスターブートレコード)は、BIOSがブートローダを探す際に参照される起動ディバイスの先頭セクタである。

コンピュータは、OSのイメージがHDDに限らず、CD、DVD、FDD、どのような記憶装置に入っていても読み込めるよう汎用的に作られている。しかしこれは逆に、我々がコンピュータに対して、OSイメージの所在を伝える義務を持つことになる。そこで、設定画面を通じてBIOSに予めOSイメージの入った記憶装置の位置を設定する。MBRは、BIOSが指定された記憶装置からOSイメージをロードするためのヒントを得る場所であり、これらの手順を行う為の一種の決まりごとである。

記憶装置の指定は、一般的なBIOSであれば複数指定可能であり、順次MBRの確認を行う。
そして、最も初めにブートローダを発見した際に、それをメモリ上へロードし制御を渡す。


構築・インストール

(後日掲載)


設定・調整

(後日掲載)

  • 最終更新:2009-12-06 21:34:35

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