ITシステムとは

今から約50年前、
敵軍の暗号解読を行う為の技法の一つとして、
機械を用いて計算を行うという手法を発明しました。

人々は、この計算を行う機械に対して、
コンピュータ(計算を行う器)という名前を与えました。

当時の人間の社会は既に貨幣等の数字を基盤として成り立っており、
人々は、人間より正確に素早く計算を行うコンピュータという機械を歓迎しました。

コンピュータを支える科学はこの期待に答え続け、
数字のみに留まらず、知という「情報」を数学的に処理させる技術も確立させます。
コンピュータを用いて高度に情報を扱う活動があり、それを支える技術、
これをIT(InformationTechnology:情報技術)と呼びます。

ITシステムとは、コンピュータを用いて、
(IT=)情報を高度に取り扱うため、
(システム=)構築された仕組みである。

コンピュータを取り巻く「社会的」課題


初期のコンピュータは、企業内で単純かつ多くの計算を行う作業を、代替して行うことに専念しました。
コンピュータは複雑な計算を行うことを要求されず、単純な計算を人間より正確かつ高速に行えるだけで、
十分に人々のニーズへ答える事ができたのです。

コンピュータは人の作る機械ですので、その技術は日々成長します。

これに伴い、人々はコンピュータに対してさらに多くの作業を代替させるようになりました。
コンピュータが計算を行う為の器を広げるにつれ、
社会の様々な場所へその仕組みを導入し、人々の活動をサポートします。

現在では、企業の業務のサポート役に留まらず、
家電や車などの一般向け市場での活躍は勿論の事、
市場・地球の将来予測、科学、その他様々なシーンにて、
計算・情報処理が適用可能な場所でその威力を発揮しています。

人々は次第に、コンピュータが日常にあることを当たり前と感じるようになり、
息を吸う感覚でコンピュータに計算・情報処理を行わせるようになりました。
今では、コンピュータに深く依存し、無くして人間の社会を維持できない状況です。

また、コンピュータの処理の高度さが、
企業の運命を左右したり、桁違いの利益を生んだり、生命を守ったりするため、
魔法のような幻想を抱くほどに、コンピュータへの期待・要求を高めている状況です。

コンピュータを取り巻く「技術的」課題


初期のコンピュータは、計算方法に合わせて機械を独自に製造していました。
靴工場の製造ラインには靴を製造する機械を行うのが当たり前だし、
消費税を計算する業務ラインには消費税を計算する機械を利用するのが当然のことだと思っていたのです。

工場の製造ラインと同様、複雑な処理が必要であれば、
コンピュータはそれだけ大規模になる必要がありました。

一方で、コンピュータの中身は、殆どが汎用的な部品で構成されており、
実際にはケーブルの繋ぎ方、部品の取り付け位置を変えるだけであり、
複雑な計算にはその部品を増やす事により対処しているに過ぎない状況でした。
なぜなら、世の中のあらゆる計算は、
3種類の動作を行う部品を組み合わせることで表現できたからなのです。

当時の数学者はこの理屈に着目し、
汎用的な動作を行う3種類の部品のみを機械に取り付け、
これらの組み合わせや利用する順番のみを別の情報として扱うことを始めました。
前者をハードウェア、後者をソフトウェアと呼ぶようになります。

ソフトウェア部分のみを取り替えることで、
同一のハードウェアで様々な目的を達成できるようになったのです。

その後コンピュータは様々な社会的要求に対応するため、
めまぐるしい速さで成長を遂げました。

計算・情報処理の内容はさらに複雑化が進み、
これに伴いソフトウェアも大きく膨れ上がりました。
一方でその中身は、似たような動作を何度も行うような処理を行っていました。

当時のソフトウェアエンジニアはこの理屈に着目し、
ハードウェア制御を行う汎用的な処理をまとめて部品化し、
これらを利用する処理を別の情報として扱うことを始めました。
前者をオペレーティングシステム、後者をユーザプログラムと呼ぶようになります。

このように、コンピュータの中身は日々器を大きくするにつれ、
層による分割化が激しく進行しています。

かつてはコンピュータの欠陥を見つけるには、
機械の中身を人間の目で確認し、部品の故障を探すという単純なものでした。
機械にはよくバグという虫が侵入しショートするため、
今でもコンピュータの故障原因を「バグ」と呼んでいます。

しかし、現在は欠陥を探すのにも一苦労で、エンジニアの作成したプログラムの下には、
計算や情報の処理を実行する「ハードウェア」、
ハードウェア制御とその上で動作するプログラム管理を行う「オペレーティングシステム」、
特定の分野のプログラムの特性に合わせて汎用的な処理を部品化した「ミドルウェア」、
さらにはプログラムの見栄え統一や特定の業界に合わせて部品を構造化した「フレームワーク」、
他のソフトウェアとの連携を行う為の「ツール」など、
様々な層が犇めき合っており、虫眼鏡で虫を探すほど容易なものではなくなりました。



  • 最終更新:2010-05-21 23:54:56

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